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パーキンソン病はこわくない

若年性パーキンソン病に罹患した筆者が綴る悲喜交々

シリーズ「iPS細胞 臨床への挑戦」 高橋淳・京大iPS細胞研究所教授 

(読売新聞 2013.3.18掲載)
<http://www.yomiuri.co.jp/osaka/feature/kansai1335157732988_02/news/20130317-OYT8T01087.htm>


パーキンソン病 抜本治療へ

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)の臨床応用で、最も期待される分野の一つがパーキンソン病など中枢神経の難病治療だ。従来の治療法では困難なパーキンソン病の抜本的治療の実現に挑む京都大iPS細胞研究所の高橋淳教授(51)に、研究の現状を聞いた。

■進行すると治療困難に

 パーキンソン病には現在、薬物と外科による治療がある。薬物治療では、脳内で不足しているドーパミンを補う薬を服用する。外科治療には、心臓の不整脈の治療に使うペースメーカーのような装置によって脳の深部に一定の電気刺激を与え、症状を改善させる「脳深部刺激療法」がある。

 この病気は、発症に気づいた時点で、ドーパミンを作る細胞の数が健康な人の約20%まで減っている。進行性の病気なので、ドーパミン産生細胞はさらに減少していく。現行の治療法も、症状が軽いうちは効果がみられるが、進行すると次第に効かなくなってしまう。

 神経の細胞はいったん傷つくと、ほとんど再生しない。それならドーパミン産生細胞を移植して補ってやろう、というのが再生医療の考え方だ。


 ES細胞(胚性幹細胞)やiPS細胞は、大量に増やしてから様々な種類の細胞に変化させられる。移植に必要なドーパミン産生細胞も量産できる。

 人のES細胞からドーパミン産生細胞を作って、パーキンソン病のカニクイザルに移植する実験を行った。すると、ほとんど動けなかったサルが動き回れるようになり、その効果は1年後も続いた。移植した細胞がきちんと定着し、ドーパミンを作ったのだ。iPS細胞でも、ES細胞とほぼ同じ実験結果が得られた。

■第1例目指して

 iPS細胞の最大の利点は、拒絶反応が起きにくい患者自身の細胞を使って移植できることだ。だが、患者の細胞自体に病気の原因遺伝子がある場合、患者の細胞を用いた移植治療では十分な効果が得られない可能性もある。

 そこで、複数のサルからiPS細胞を作り、自身の細胞と、他のサルの細胞をそれぞれ移植して、拒絶反応の違いがどの程度あるのかなどを比較する研究を進めている。より効果的な臨床応用の方法を見つけたい。

 パーキンソン病の治療では現在、第1例の治療実施へ向け、最終段階の動物実験を行っている。今後は大学の倫理審査委員会などで治療法の審査を受け、早ければ3年以内に、国へ臨床研究の計画を申請したいと考えている。(聞き手・今津博文)

<パーキンソン病> 脳内の神経伝達物質「ドーパミン」を作り出す細胞が何らかの理由で減少し、手足の震えや筋肉の硬直、動作が緩慢になるといった症状が進行する。主に40~50歳代以降に発症。日本では10万人以上の患者がいると推計されている。

<高橋さん こんな人>

 脳神経外科医。妻は、目の難病「加齢黄斑変性」を治療するため、iPS細胞を使う初の臨床研究を国へ申請した理化学研究所のプロジェクトリーダー・高橋政代さんだ。学生時代からの同級生。家庭では再生医療の研究を巡って、「いつも議論になります」と笑う。

◆中絶胎児の細胞移植も 倫理面で課題 日本は認めず

 ドーパミン産生細胞をパーキンソン病患者の脳に移植する治療法は、薬が効かないような重症患者でない場合、一定の効果が海外の研究で確認されている。

 スウェーデンや米国、カナダなどでは1980年代後半から、中絶胎児の中脳細胞を移植する試験的な治療が400~500例実施された。中には、1回の移植で10年以上も治療効果が続いた例もあった。脳のような中枢神経組織は、他人の細胞を移植しても拒絶反応が起きにくいとみられる。ただし、1回の移植には5~10体もの中絶胎児が必要とされる。日本では倫理面の問題があるなどとして、受け入れられていない。

 移植時にドーパミン以外の神経伝達物質を作る細胞が混入しやすいとされ、不随意運動などの副作用も報告されている。






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