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パーキンソン病はこわくない

若年性パーキンソン病に罹患した筆者が綴る悲喜交々

凝集化するタンパク質1分子の励起運動を世界で初めて観察-東大 

【Q-LifePro 2017.11.7掲載】

生体内タンパク質分子の異常凝集、アルツハイマー病などとの関係も

東京大学は11月2日、タンパク質数十個の分子が凝集する過程で、激しいブラウン運動を伴う分子凝集体の形成と崩壊が繰り返されていることを世界で初めて観察したと発表した。この研究は、同大大学院新領域創成科学研究科(産業技術総合研究所-東京大学先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ兼務)の佐々木裕次教授、大阪大学、神戸大学、高輝度光科学センターの研究グループによるもの。研究成果は、「Scientific Reports」のオンライン速報版で公開されている。

生体内タンパク質分子の異常凝集として有名なアミロイドーシスは、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経系疾患から、2型糖尿病などの内分泌疾患、プリオン病など20種類以上の疾患との関係が議論されている。しかし、それぞれの疾患に対する有効な治療法は確立されていない。その原因には、生体内溶液中でのタンパク質分子の動的な振る舞いに関する情報の欠如がある。研究グループは、タンパク質溶液の局所的な1分子動態観測とその計測技術の確立を目的とし、凝集化プロセスのモデルケースとして、過飽和溶液条件下での分子凝集に着目した。

激しいブラウン運動を伴う分子凝集体の形成と崩壊を繰り返す
研究グループは、超高感度1分子計測法であるX線1分子追跡法(DXT)を用いた。DXTは、直径20~80nmの超微小金ナノ結晶をタンパク質分子の目的のアミノ酸位置に化学標識し、ナノ結晶の運動をX線回折観察から高速時分割追跡できる。同技術・コンセプトは、佐々木裕次教授が1998年に考案・実証したもの。このDXTは、これまで1分子の高速計測を目的として利用されてきたが、今回初めて、タンパク質分子のナノ微小領域動態計測に適用できることが明らかになったという。

研究グループはDXTの応用により、過飽和溶液中のタンパク質分子(リゾチーム)の凝集化プロセスで、タンパク質分子内部およびその周辺が激しく運動していることを観測。この結果を詳細に解析したところ、この激しい運動は、フェムトニュートンという非常に微弱な力場を形成していることが判明した。これは、激しいブラウン運動を伴う分子凝集体の形成と崩壊が繰り返されていることを示しているという。

今回の研究成果により、アルツハイマー病などの発症プロセスと強く関わるタンパク質凝集プロセスを1分子観察できるようになった。これによって、過飽和現象を利用した新しい治療戦略を展開できる可能性がある、と研究グループは述べている。

<http://www.qlifepro.com/news/20171107/excitation-motion-of-one-molecule-of-agglutinating-protein.html>

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山形大、パーキンソン病で新たな関連遺伝子発見 

【日本経済新聞 2017.11.6掲載】

 山形大学医学部は6日、手足の震えや体のこわばりが起こる難病「パーキンソン病」に関わる新たな遺伝子を発見したと発表した。同病の9割をしめる親兄弟に発症者がいない原因不明の孤発性(非遺伝性)の患者の血液を検査した結果、約1割にミドノリンという遺伝子の異常が認められた。同大では新たな発症メカニズムの解明、創薬につながる発見としている。

 山形大では70歳の健常者100人と平均約65歳の孤発性パーキンソン病患者86人の血液を検査。その結果、健常者には異常がなかったが、患者の10.5%ではミドノリン遺伝子が減少していた。

 さらに、同遺伝子をラットのゲノム編集などで欠損させたところ、神経細胞の神経突起が伸びなくなるほか、パーキンソン病の原因遺伝子、パーキンの発現が抑制されることも判明、細胞内の不良タンパク質の蓄積が進み神経細胞のストレスとなってパーキンソン病の発症・進行につながっている可能性が出てきた。

 同大では、分子疫学的な解析に加え、生化学的な手法で、パーキンソン病の新たなリスク遺伝子を発見できたことから、今後、さらにそのメカニズムの解明を進め、将来の創薬につなげられるとみている。

 研究成果は英科学誌サイエンティフィック・リポーツ(電子版)に掲載された。

<https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2315009006112017L01000/>

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iPS細胞でサルのパーキンソン病症状が緩和 

 【Natureダイジェスト 2017.11掲載】

iPS細胞から作製したニューロンをパーキンソン病モデルのサルに移植したところ、2年間にわたって症状の改善が観察され、その間、移植ニューロンは有害な作用を引き起こさなかった。

京都大学の幹細胞科学者、髙橋淳らは、人工多能性(iPS)幹細胞から作製したニューロンをパーキンソン病モデルのサルの脳に移植するという実験的治療で有望な結果を得たことを、2017年8月31日号のNatureに報告した1。彼らは、この治療によってパーキンソン病の症状が改善すること、また、この治療が安全であるらしいことを示している。

移植された細胞が少なくとも2年間、体に有害な影響を及ぼすことなく脳で生存し続けた、という今回の知見は重要なものであり、幹細胞を使ったパーキンソン病治療の臨床試験(治験)の実施を計画する研究者たちを大きく後押しすると考えられる。

髙橋淳らの研究チームは、2018年末までに、iPS細胞から作製したニューロンを移植する治験を始める計画だという。

現在、世界中で複数の研究チームが、幹細胞を使ったパーキンソン病治療法について異なるアプローチで研究しており、いくつもの治験が近く実施される予定だ。髙橋らのこの研究成果は、そうした他の研究チームにも活気を与えるだろう。

Natureはこの最新の研究を分析し、これが幹細胞治療の未来にどのような意味を持つかを検討した。

幹細胞はなぜパーキンソン病の有望な治療法なのか?

パーキンソン病は、中脳の黒質と呼ばれる領域においてドーパミン産生ニューロン(ドーパミンと呼ばれる神経伝達物質を作る)が死ぬことで引き起こされる神経変性疾患である。このニューロンは運動に関わっているので、患者にはこの病気に特徴的な振戦と筋強剛が見られるようになる。現在の治療法はこうした症状に対処するものであり、病気の根本の原因に対する治療法は今のところない。

研究者たちは、パーキンソン病患者の死んでしまったドーパミン産生ニューロンを、多能性幹細胞(体内のあらゆるタイプの細胞を作り出せる)を用いて置換すれば、病気の進行を食い止めたり病気を回復させたりすることができるのではないかと考え、追究してきた。ヒト胚から得られた胚性幹(ES)細胞にはこうした能力があるが、人の生命の萌芽である胚を破壊する必要があるため、倫理的な議論の対象となっている。iPS細胞は同様の多能性を持つが、成体の細胞を誘導してES細胞様の状態にしたものであるため、倫理的な懸念はない。

今回の最新の研究で発見されたことは?

髙橋らのチームはまず、健常者とパーキンソン病患者の両方から作出したiPS細胞からドーパミン産生ニューロンを作製した。そして、カニクイザルのドーパミン産生ニューロンを毒素によって殺してパーキンソン病状態を誘導した後に、iPS細胞から作製したニューロンを移植した。

その結果、移植されたニューロンは少なくとも2年間生存し、サルのニューロンとの神経回路が形成された。細胞治療を受けたサルがケージの中で頻繁に動くようになるのが観察されたのは、こうした神経回路が形成されたことによる可能性がある。

この研究はなぜ重要なのか?

重要なのは、髙橋らのチームの研究では、移植した細胞が腫瘍化したことを示す証拠や、免疫抑制剤によって制御不能な免疫反応が引き起こされた証拠が全く見られなかったことだ。前者は、多能性細胞による治療において、主な懸念事項とされる。

「ヒトに細胞を移植する研究に自信を持って進むためには、事前に調べておかねばならない一連の重要な問題があります。髙橋らの研究はそうした問題に取り組んでいるのです」と、ルンド大学(スウェーデン)の神経科学者Anders Bjorklundは言う。

治験はいつ始まり、どのように行う予定なのか?

「我々は、2018年末までには治験を始めたいと考えています」と髙橋。これは、iPS細胞によるパーキンソン病治療の初めての治験となるだろう。なお、ヒトへのiPS細胞移植が初めて行われたのは2014年で、最初の患者は加齢黄斑変性の70代の日本人女性であった。

iPS細胞は、理論上、自分自身のiPS細胞を用いた移植治療が可能となる。このため、外来組織の移植で懸念される拒絶反応を抑えるための薬は必要ない。

しかし、患者ごとに自己iPS細胞を作るには費用がかかり、また、誘導して培養するには2カ月ほどかかる可能性があると髙橋は述べる。そこで髙橋らはまず、頻度の高いHLA(Human Leukocyte Antigen;ヒト白血球型抗原)型の健常者の細胞からiPS細胞株を樹立し、治療を行うパーキンソン病患者にHLA型が適合するiPS細胞株を移植する計画を立てている。これならば、費用を抑えつつ、拒絶反応(と、拒絶反応を和らげる薬)を最小限に抑えることが期待できる。

髙橋らの研究チームは、2017年8月にNature Communicationsに掲載された関連論文2で、カニクイザルのiPS細胞から誘導したニューロンを、別の個体に移植している。その結果、HLA型が適合するサル同士のニューロンの移植で引き起こされる免疫拒絶は弱いことが分かった。

幹細胞を用いたパーキンソン病治療として試験中のものには、他にどのようなものが?

2017年の初めには、中国人研究者たちが別のアプローチによる試験を開始した。この試験では、ES細胞から作製した神経前駆細胞を患者に移植する。脳内で成熟したドーパミン産生ニューロンに分化させることが目的だ。2016年には、オーストラリアの患者が別の試験で、ES細胞由来の神経前駆細胞の移植を受けている。しかし、未成熟の移植細胞は発がん性変異を起こす可能性がある、と懸念を表明した研究者たちもいる。

一方、GForce-PDと呼ばれるパーキンソン病に対する細胞治療コンソーシアムに属する研究者たち(髙橋もその一員)も、また別のアプローチを採用した治験の準備を進めている。米国、スウェーデン、および英国のチームが計画している治験は全て、ES細胞から作製したドーパミン産生ニューロンをヒトに移植するというものだ。既に樹立されたES細胞株には、よく研究されていて大量に培養できるという利点があり、そのため全ての治験参加者が標準化された治療を受けることができると、同じくGForce-PDコンソーシアムのメンバーであるBjorklundは述べる。

スクリプス研究所(米国カリフォルニア州ラホヤ)の幹細胞科学者Jeanne Loringは、患者自身の細胞から作製したiPS細胞由来のニューロンを移植するという方法を支持している。高価ではあるが、このアプローチなら副作用が問題となる免疫抑制薬を使用しないで済むと彼女は言う。そして、iPS細胞は患者一人一人のために新たに樹立するので、移植に用いられる細胞の分裂回数は比較的少なく、発がん性の変異が生じるリスクを最小限にできる。Loringは、自身のチームの治験を2019年には始めたいと考えている。「これは競うべきものではありません。私たちは全ての研究の成功を応援しています」と彼女は言う。

スローン・ケタリング記念がんセンター(米国ニューヨーク州)の幹細胞研究者Lorenz Studerは、ES細胞から作製したニューロンを使用する治験に取り組んでいるが、1回の移植に必要な細胞数など、解決すべき問題がまだあると述べる。しかし彼は、今回の髙橋らの研究成果について「前へ進む準備ができた、という証です」と話す。

<www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v14/n11/iPS%E7%B4%B0%E8%83%9E%E3%81%A7%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3%E7%97%85%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%81%8C%E7%B7%A9%E5%92%8C/89718>







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レボドパ投与中の日本人のパーキンソン病患者さんを対象とした ラサギリンメシル酸塩の国内臨床第2/3相試験結果の発表について 

【武田薬品工業株式会社ニュースルーム 2017.10.30掲載】

当社は、2017年10月26日から28日にかけて東京で開催された第11回パーキンソン病・運動障害疾患コングレスにおいて、レボドパ投与中の日本人のパーキンソン病患者さんを対象としたラサギリンメシル酸塩(一般名、開発コード:TVP-1012、以下「ラサギリン」)の試験結果を発表しましたのでお知らせします。本試験において、レボドパ投与中のパーキンソン病患者さんに対するラサギリンによる治療は、主要評価項目である1日あたりの平均オフ時間※1のベースラインからの変化量においてプラセボに比べて有意な改善が認められ、忍容性は良好であることが示されました。

ラサギリンの臨床第2/3相試験であるCCT-002試験では、Wearing off現象※2を伴うレボドパ投与中の日本人のパーキンソン病患者さん404名を対象に、プラセボ群、ラサギリン0.5 mg群又はラサギリン1 mg群のいずれかに無作為に割り付け、各投与群には、それぞれプラセボ、ラサギリン0.5 mg又はラサギリン1 mgを1日1回投与しました。主要評価項目である治療期における1日あたりの平均オフ時間の観察期終了時からの変化量の調整済み平均値は、プラセボ群-0.51時間、ラサギリン0.5 mg群-1.11時間、ラサギリン1 mg群-1.35時間であり、ラサギリン0.5 mg群又はラサギリン1 mg群は、いずれもプラセボ群と比べて統計学的に有意な低下が認められました(それぞれp=0.0140、p=0.0006)。有害事象の発現率はプラセボ群50.4%、ラサギリン0.5 mg群69.9%、ラサギリン1 mg群73.6%でした。

順天堂大学大学院医学研究科 神経学教授である服部 信孝 医師は、「本学会発表責任者として、本試験によりラサギリンでWearing off現象を伴う進行期パーキンソン病の運動症状への有効性と安全性が示されたことは、パーキンソン病患者さんにとって恩恵があると期待されます。今回の試験ではMDS-UPDRS※3で有効性が示されたことも重要であり、MAO-B※4阻害剤で選択肢が増えることも患者さんにとってメリットがあるものと確信しています」と述べています。

※1抗パーキンソン病薬の効果が失われている時間
※2抗パーキンソン病薬の効果持続時間が短縮し、薬物濃度の変動とともに症状が変動する現象
※3パーキンソン病の運動症状を把握する評価法
※4モノアミン酸化酵素B

<CCT-002試験のデザインについて>
Wearing off現象を伴う日本人のパーキンソン病患者にレボドパ併用下でラサギリンを投与したときの有効性および安全性を検討する、臨床第2/3相、プラセボ対照、無作為化、二重盲検、並行群間比較試験です。試験期間は観察期2週間および治療期26週間からなり、選択基準を満たし、かつ除外基準に抵触しない被験者を組み入れ、プラセボ群、ラサギリン0.5 mg群又はラサギリン 1 mg群のいずれかに1:1:1の比で無作為割付けしました。各投与群には、治療期用治験薬として、それぞれプラセボ、ラサギリン0.5 mg又はラサギリン1 mgを1日1回、26週間二重盲検下で投与しました。

<ラサギリンメシル酸塩について>
ラサギリンメシル酸塩は、非可逆的特異的モノアミン酸化酵素B(MAO-B)阻害活性を有する抗パーキンソン病薬です。MAO-Bに非可逆的に結合することにより、脳内のドーパミンの分解を抑制し、シナプス間隙中のドーパミン濃度を高めることにより、パーキンソン病の症状に有益な効果をもたらします。本薬はTeva Pharmaceutical Industries Ltd.(本社:イスラエル ペタハ・ティクバ)が開発し、日本においては2014年3月に当社と開発・販売に関する契約が締結され、2017年6月に厚生労働省に製造販売承認申請を行いました。

<注意事項>
本文書に記載されている医薬品の情報は、当社の経営情報の開示を目的とするものであり、開発中のものを含むいかなる医薬品の宣伝、広告を目的とするものではありません。
以上

<www.takeda.co.jp/news/2017/20171030_7865.html>



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パーキンソン病患者の治療薬と自動車運転状況 : 重大自動車事故と抗パーキンソン薬との関係について 

【臨床薬理 2017.10.28掲載】

Parkinson's disease (PD) causes motor impairment, but motor dysfunction can be improved by treatment. However, the package inserts of PD therapeutic drugs state “do not drive a car” as an important precaution in Japan. In addition, the package insert of non-ergot dopamine agonist (DA) states specifically “do not drive a car or operate a machine” as a warning because non-ergot DA causes sudden sleepiness and somnolence. On the other hand, driving is a very important means of transportation for daily living and work. Even though doctors explain at the clinic that the patients should not drive while on medications, many patients are forced to drive in everyday life. In addition, somnolence and sudden sleepiness differ among individuals. Therefore, doctors are confused about instructing patients to refrain from driving. We investigated the relation between non-ergot DA and driving situation in PD patients, which is a serious issue in the clinical setting. All 362 PD patients who visited our offices were interviewed regarding their driving situation, and detailed medications and car accidents were examine in 154 patients who continued driving a car or stopped driving after the onset of disease. In the investigation of medications, 51 patients were taking non-ergot DA, 36 patients (70.6%) of whom continued to drive. In addition, 20 of 154 patients had serious car accidents, but only six of the accidents were associated with somnolence and sudden sleepiness. In the examination of medications at the time of accident, there was no difference between non-ergot DA and other medications. These results suggest that upon receiving instructions from healthcare professionals, PD patients drive while making appropriate judgment about medication-induced somnolence. However, in this study, the number of patients who experienced serious car accidents was small, and the numbers of patients taking ergot DA and non-ergot DA were limited. Further larger scale study is required to confirm the findings. Preparation of guidelines related to instructions on taking PD medications is necessary, which include medication taking during holidays, consideration of the occurrence of sudden sleepiness and somnolence, and judgement of whether to continue driving.

<https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscpt/48/5/48_167/_article/-char/ja/>

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